約半世紀の時を経て 「太陽の塔」の内部を公開開始
1970年の日本万国博覧会(大阪万博)で、芸術家の故岡本太郎氏が手掛けた「太陽の塔」の内部が48年ぶりに再生され、3月19日から一般公開が始まった。
同万博は、1970年3~9月の183日間、大坂府・吹田市の広大な会場で開催された。
「人類の進歩と調和」をテーマに、海外から76カ国、国内から32団体が参加。期間中の入場者は約6400万人に達し、日本の70年代を象徴する歴史的なイベントになった。
太陽の塔は、会場のシンボルゾーンに設けられたテーマ館の一部として建設された。
上部には未来を象徴する「黄金の顔」があり、加えて「太陽の顔」「黒い太陽」と三つの顔を持つ。内部は空洞で、生命の進化を表現した展示空間だった。搭は高さ約70メートルに及び、特異なデザインとともに会場のランドマークとして親しまれた。
万博閉幕後にテーマ館は撤去されたが、搭はそのまま残され大阪のシンボルとして約半世紀を経た。内部は原則非公開だったが、大阪府は搭の耐震化工事とともに内部の展示物も再生することに決め、2016年から事業を進めてきた。
今回、行方不明だった黄金の仮面「地底の太陽」(直径約3メートル、幅約11メートル)や、高さ41メートルの「生命の樹」、生物模型約180体も再生し、一般公開の運びとなった
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