【おしらせ】アゴラ読書塾 明治150年の「国のかたち」
今年は明治150年ですが、10月の記念式典まで安倍政権がもつかどうか、あやしくなってきました。森友学園の文書改竄は内閣をゆるがす大スキャンダルになり、久々の安定政権だった安倍政権にも終わりが近づいているようにみえます。日本はまた首相が毎年変わる国に戻るのでしょうか。
不安定な内閣は、明治からの伝統です。明治憲法でも内閣の求心力は弱く、各官庁がバラバラで陸海軍の統帥権は独立していました。明治憲法でそれを束ねていたのは天皇という「空虚な中心」で、その代理人として官僚機構を統括したのは長州閥の「元老」でしたが、その求心力が失われると、内閣は軍部の暴走を止めることもできなくなりました。
戦後の「国のかたち」は明治とまったく違うようにみえますが、「決められない政治」は変わりません。天皇主権の代わりに国民主権となりましたが、これも空虚な中心で、その代理人として官僚機構を統括する首相の求心力は弱いままでした。それを変えて内閣人事局で政治主導を実現しようとした安倍政権は、官僚機構の強い抵抗を受けて崩壊の危機に瀕しています。
4月からのアゴラ読書塾では、明治以来変わらない「国のかたち」を最近の歴史研究でたどり、日本政治の構造を考えます。単なる昔話ではなく、現代の問題を解く手がかりを明治時代にさぐりたいと思います。3回目のゲストには、政治学者の片山杜秀さんをお迎えします。
講義はすべてインターネット
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