いよいよ始まった仮想通貨業者破たんの真実 — 本元 勝
3月8日、金融庁は仮想通貨業者7社に対し、業務改善命令、又は業務停止命令の処分を下した。処分を受けた業者は、今年1月に580億円の顧客資産を流出させ業務改善命令を受け、同処分が2度目となるコインチェック(東京)。他に、テックビューロ(大阪市)、GMOコイン(東京)、他2社。そして業務停止命令も2社にまで及んでいる。
今回、各地方財務局からの個別の処分理由を確認したところ、その内容はとても人がカネを預けるようなレベルの企業、事業運営体ではないのがよくわかる。これらから推察すると、今回の金融庁の処分はあくまで第一弾であり、延々継続した行政処分を受け、事実上営業不可能となる企業や、新たに処分が下される企業も続出し、これからがその本番であると思わざるを得ない。
実は今、金融庁はある出来事の処理に対し、猛烈に慌てているはずである。
当初、金融庁が想定していた仮想通貨業者とは、換金や両替商と同様の業務を行うネットで行う業者であるという認識であったはずである。しかし、顧客資産流失で端を発し表沙汰となった仮想通貨取引業者らの一部の実態に、金商法の第一種金融商品取引業資格で縛る必要があるかもしれない金融業務が行われていたことである。
推測ではあるが、実際には見なし業者としての登録しか許されなかった業者が数社あったことからも、その前段の登録審査の段階で、これらについて慎重に審査協議が行われ、あらゆる
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