新国立競技場の建設現場を取り囲む東京都心のビル街(写真AC:編集部)
「文化」と「文明」はよく似ている。しかし、突き詰めて狭義に解釈すると、両者は大きく異なった概念だ。
広辞苑第七版には、以下のように記されている。
宗教、道徳、学芸などの精神的所産としての狭義の文化に対し、人間の外的活動による技術的物質的所産(が教義の文明である)。
具体的に考えると、経済活動や科学技術が(狭義の)文明であるのに対し、キリスト教やイスラム教などの宗教やそれらに基づく思想や生活様式が(狭義の)文化ということになる(以下の記述は「文明」も「文化」も教義)。
商業活動が世界レベルで活発になり、マネーが国境をまたいで動いている今日、金融・経済活動においては統一ルールがないと不便だ。
安心して貿易や国際投資ができないのでは、国際的な経済活動が停滞してしまう。また、科学技術等の分野でも、先進的な技術等が国境をまたいで多くの人々に恩恵にもたらす方が望ましい。現に、医療技術や製薬技術の進歩によって世界中の多くの命が救われている。
このように、文明はグローバルであることが概ね望ましく、実際、多くの分野でグローバルスタンダードが確立されつつある。WTOやWHOのように、文明の普及を推進する国際機関も多数存在する。
ところが、文化は国や地域によって大きく異なっても構わないし、その方が望ましい場合が多い。
キリスト教徒にラ
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