ブロックチェーン技術がもたらすもの
前回に引き続き、電通イージス・ネットワークのカラが発表した「TOP 10 TRENDS」から、2018年のデジタルの10大潮流を紹介する。
ブロックチェーンは、AIやビッグデータと同じく、誤解されることが多いバズワードだ。ブロックチェーンとは、暗号を用いて信頼できるユーザー間でネットワークをつくる技術のこと。集団間の取引を、検証可能で透明性が高く、改ざんできないような方法で記録できるのが特徴だ。
この技術を使った最も有名な例がビットコインだ。この通貨には、取引を裏付ける中央官庁や中央銀行は存在しない。その代わり、全ての取引はコミュニティーにまとめて保管される記録によって裏付けられている。
ブロックチェーンは、DApp(分散型アプリケーション)と呼ばれるアプリを構築する際の基礎となる技術、またはオペレーティングシステムのことである。その意味では、グーグル、フェイスブック、インスタグラムをはじめ、数十億人が使用しているサービスの構築に使用されているHTMLやiOSと同様の役割を担うものといえる。17年には、上記の企業のように生活を一変させるようなブロックチェーン用アプリを生み出すため、さまざまなプロジェクトに8億ドル以上の投資が行われた。
初期のブロックチェーン活用例をいくつか挙げてみよう。
・食品
中国では食品の生産地から販
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