韓国・平昌冬季五輪大会が開催されて以来、関心が朝鮮半島に向かい、欧州の政情フォローが疎かになってきた感じがしていた時、ポーランドの興味深い政策が報じられた。このコラム欄でも報じた「ユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)関連法案」が施行されたが、今回はその続編ともいうべき内容だ(「ポーランドの『ホロコースト法案』」2018年2月2日参考)。
スタニスワフ・カルチェフスキ上院議長(ウィキぺディアから)
ポーランド上院のスタニスワフ・カルチェフスキ議長は外国居住のポーランド国民宛てに書簡(3頁)を送り、その中で「反ポーランドの言動があったら、それを最寄りの大使館、領事館を通じてワルシャワに連絡してほしい」と訴えたのだ。
同議長は、「第2次世界大戦中の蛮行、非人間的な戦争犯罪の証拠を集め、それを文書に整理しなければならない」、「わが民族の評判を落とす反ポーランド的な全ての言動を集め、それを文書化してほしい。海外居住の同胞たちよ」、「わが国の大使館、領事館に国の名声を中傷する如何なる言動も隠さず報告してほしい」と強く呼びかけている。
その上で、「自分はポーランドのディアスポラとその保護に責任を担っている立場だ」と書簡の中で述べ、「ユダヤ人、ポーランド人、ロマ人など迫害されてきた民族の犠牲者への不正な言動を忘却から守るためだ。歴史的真実を効果的に想起できるセミナーや展示会、手紙キャンペーンなどを組織
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