孤食マーケティングのすすめ ~「食と孤独」を考える
食生活ラボ(通称:食ラボ)の連載も今回で3回目を迎えました。「『食と○○』を考える」という形で、食をいつもよりちょっと広い視点で捉えてみようというこの企画。
今回は「食と孤独」がテーマです。
先月、イギリスで「孤独担当相」の職が新設されるというニュースが流れました。同国の「ジョー・コックス孤独委員会」報告によると、孤独によるネガティブな影響がイギリスの国家経済に与える損失は、年間320億ポンド(約4.9兆円)に上るとのこと。
どうやら孤独問題は日本特有のものではないようです。
日本で「孤食」という言葉を耳にするようになったのは、2000年代半ばからでしょうか。
以前は否定的なニュアンスが強い言葉でしたが、最近では「孤独のグルメ」に代表されるように、一人で食事をすることの醍醐味もフィーチャーされるようになってきました。
日本の社会はこれからどんどん単身世帯が増えていきます。さらに、家族であっても、個々人で食事を取ることが多くなってきました。
孤食が増えるこれからの時代。実際のところ、孤食はどのように捉えられているのでしょうか。いまだネガティブな印象が強い孤食を、ポジティブなチャンスへと転換していくことはできないのでしょうか。
今回は、このあたりを考えつつ、食をひもといてみたいと思います。
1人で食事することは「減らした
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