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昨年の流行語大賞は、「インスタ映え」と「忖度(そんたく)」が選ばれた。「忖度」は森友学園問題や加計学園問題などの報道を通じて一般的になったが、いまいち使いどころなどが理解しにくい。実は、政治の世界では一般的ではない言葉が少なくない。永田町に出入りしている頃、次のようなことがあった。
まず、電話口では「政策(せいさく)」と聞こえる。「施策(せさく)」とも聞こえる。「明日は禁足(禁則?)です」「その件は知悉(地質?)していた」「いわんや(言わんや?)」。聞きなれない言葉がオンパレードで難しい。たくさんの失敗をして、ようやく言葉を理解していった。「忖度」はそんな言葉の一つだった。
シーンに合わせて相手に対して「忖度」すべき
受け取った書類の冒頭に何やら難しそうな、意味のわからない単語がある、これだけで拒絶感を示す方も多くいる。人は文章を読む際に、自分の〝メガネ〟に投影させて評価をする傾向がある。メガネとは人の価値観ですが、せっかくなら多くの人に共通するメガネのほうが得策。それだけ受け手の気持ちにミートしやすくなる。
ニュースを見ていてもわかるが、政治家は、わかるようなわからないような独特の表現をする。「虚心坦懐に」「遺憾の意」「真摯に」「諸般の事情に」、政界ではそれ単独では意味がわからない言葉が当たり前のように使われている。他人に説明する際には、その都度、わかりやすい言葉
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