2020年は学習指導要領の改訂と大学の入試改革があり、「教育改革の年」といわれている。なにがかわるかといえば、大学入試は国語と数学で「記述式問題」の導入、英語は4技能の評価、民間資格・検定試験などである。学校現場では具体的に何が変わるかというと、「主体的・対話的で深い学び」(アクティブ・ラーニング)を取り入れた授業が実施される(具体的にいうと、教科・科目の構成や目標・内容が新しくなる)くらいだろうか。
これらはオックスフォード大学の苅谷剛彦教授が指摘するように「上からの改革」である。現場ではあまりピンと来ていない。
それよりも教育困難校や、教室における児童生徒との接し方、児童生徒と教員の多忙をどう改善するかというほうが現場としては重要な関心ごとなのだが、文科省の方は思いは至らないらしい。
教育困難校の問題は、朝比奈なを氏の記事に詳しい。小中学校というよりかは、学力や学ぶ態度が身につかないままに高等教育にまで進ませてしまった混乱が、現場を疲弊させている。これと大阪市立高校の黒髪強要問題は表裏だと思うのだが、そこまで学校は追いこまれているのである。
児童生徒との接し方は、ますます難しくなっている。教室における児童生徒の行動のマネジメントである。「教師の言うことだから聞く」ということは、今の子供たちの意識にはほとんどない。「怖いから言うことを聞く」ということもあることはあるが、慣れてし
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教育改革の始まる年に
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