白鵬(Ogiyoshisan/flickr)、バース(Wikipedia):編集部
かつて阪神のバース選手へのいやがらせの数々があった。1985年には王の本塁打王の記録を破らせないために、王監督のジャイアンツは最終試合で敬遠気味の投球を続けた。この事件があるがゆえに、王監督がはたして偉大な野球人というべきか私はいつも疑問に思う。また、1988年のシーズンには、子息の水頭症の治療をめぐって球団と対立し退団に追い込まれた。
いまでは、こうした扱いは悪質な排撃だったという人が多いが、当時はそうでもなかった。日本社会で出しゃばりすぎ、郷に従えば郷に従えというルールに従わない困った選手という受け止めの人が多かった(私は当時から巨人や阪神の日本人が悪いと思ったが)。
私は今回の一連の事件でのモンゴル力士への心ない攻撃は、あのときのバース選手に対するそれを思い起こさせ、本当に恥ずかしいと思う。とくに白鵬に対する攻撃はそうだ。日馬富士の暴力を止めるのが遅かったことは、それだけを批判すれば良いのであって、日ごろの相撲そのものや、その他の言動は関係ない。
この問題については、何度も書いてきたが、ここで少し要点をまとめておきたいと思う。
①かち上げや張り手などを多用することにつき、横綱は受けて立つ横綱相撲をすべきだという。しかし、受けて立つ横綱相撲は、明治時代の大横綱である常陸山のスタイルをもって理想と
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