商品やサービスの購入をする際、双方に発生する書類が見積書と発注書です。どんなに小さな商品でも細かなサービスでも発生するため、普段、何気なく作成して対応しがちですが、どちらも契約成立のためになくてはならない重要な役割を担っています。
そのため保管も法律で義務づけられていることから、年々膨れあがっていく文書の山に頭を悩ませている企業も多いのではないでしょうか。
今回は、「見積書」と「発注書」の役割を見直し、法律の動向と共に、作成・保存に際して便利なツールなども併せてご紹介します。
見積書と発注書。それぞれが果たす役割
他の書類との違いがまぎらわしい「見積書」と「発注書」。それぞれの定義としては、見積書は依頼を受けて提示し、経費や納期などの見積もりを記した書類です。これに対し発注書は、出された見積書をふまえて提出する、発注内容を記した書類を意味します。
契約は、理屈のうえでは口頭による申込や承諾だけでも成立します。しかし内容も複雑多岐で確実さが要求される実務においては、お互いの認識の食い違いが生じないように、書面で見積書や発注書を作成するのが当然のこととなっています。
つまり、見積書と発注書は、スムーズな契約の成立、あるいは誤解のない契約の成立を目指すために作成する書面です。したがって、それぞれ以下に示すような重要な役割を持ちます。
●見積書の役割:
・契約内容について双方の認識にズレ
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