アゴラの連載に異論!薬剤師は不当に高給取りなのか? — 鈴木 智詞
金本位制の経済では、日本円は金に裏付けられた価値があり、金貨と日本貨幣は交換可能であった。
しかし現代日本では管理通貨制度であり、貨幣の価値は政府または日本銀行の政策によって裏付けられるため、その価値は不安定である。ゆえにお金の価値は幻想であり、お金を持つ者の信用を示すなり、個人の欲望を満たす道具なり、単なる数字などと解釈されるのが日本の社会だ。
アゴラにて度々、薬剤師は労働対価として、賃金を貰い過ぎという論調を僕は散見する。
何を基準にして、薬剤師が不当に高給取りであると言われるのが僕にはさっぱり解らない。
僕はいま、調剤薬局の薬局薬剤師でありますが、医師の処方箋を基に電子カルテの情報が無いままに、患者への聴取によって病態を大まかに把握して、処方医の処方意図を概ね理解し、またお薬手帳の情報によって、重複するあるいは相互作用がある医薬品がないかをチェックし、もし患者に服用しなかった残薬があれば、それらを処方医に問い合わせて確認をし、問題があれば処方薬や薬用量、そして処方日数の変更について、僕だけではなく薬局薬剤師は対処しています。さらに小児患者については体重と薬物量が適正か判断したり、高齢者や嚥下困難な患者への些細な調剤への気配りなど、薬局薬剤師の調剤における役割の実例は挙げればキリがありません。
平たく言えば、調剤薬局の薬局薬剤師は、医師の処方箋通りに薬を出す仕事ではありません
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