11月30日号の「Cell」誌に「Allele-Specific HLA Loss and Immune Escape in Lung
Cancer Evolution」という論文が掲載されていた。非小細胞肺がんを詳細に調べた結果、早期のがんの40%でHLA遺伝子の存在する部位が、細胞から欠け落ちていたそうだ。遺伝子がなくなると、もちろん、HLAを作ることができなくなる。免疫チェックポイント抗体の効果が限定的である理由の一端にもなっている。われわれは、メラノーマの組織を調べて、HLAの発現がない腫瘍では抗PD-1抗体が効かないというデータを報告しているが、HLAの発現を落とすことは、がん細胞が免疫系の攻撃から逃れる重要な仕組みの一つだ。
がん抗原(がん細胞の目印となる)はHLAに結合することによって、リンパ球から抗原として認識される。したがって、がん細胞が免疫系の攻撃を回避する仕組みとしてHLAを作らなくすることは、当然と言えば当然のことなのだが、HLAの重要性が通用しないことが多い。特に、マウスでがん免疫研究をしている人たちには、がん細胞が免疫という攻撃から逃れるためにHLAを作らなくしているという考えがあまり通用しない。
マウスでは、多くの場合、100-200立方ミリメートルの大きさの腫瘍を対象に研究がなされる。人で直径2センチのがん(早期がん)が見つかると、球体の体積は4立方
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がん細胞はHLA遺伝子を欠落させて免疫系から逃げる!
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