ある経営コンサルタントは嘗て運営されていたサイト「日経Bizアカデミー」で、「コンサルティングファームに所属する経営コンサルタントと、クライアント企業に所属する優秀な社員。(中略)よく訓練されたコンサルタントは、クライアント企業の社員よりもずっと早く、しかもポイントを押さえた戦略を立案することができます。(中略)驚くほど早く戦略を立案できる背景には“仮説思考”という方法論が役立っています」と言われています。
当見解に対して私見を申し上げるならば、先ず経営に限らず何事にもそうですが、良い仮説を立てられる人か否かは、その道にある意味のめり込んでいる人か否かに拠ると思います。常日頃から興味関心を強く持っているが故に、時に直感が働いたり色々な気付きを得たりして、良い仮説立案に繋がって行くわけです(参考:2017年10月20日北尾吉孝日記『閃きを得る』)。
私が思うに、様々な矛盾を内包する複雑霊妙な此の世において、所謂コンサルティングファームの人に有り勝ちな分類や抽出、ある種のこじつけの如き類が、実社会には全くと言って良い程当て嵌まらず役立たないことが如何に多いかは、認識しておかねばなりません。例えば北海道拓殖銀行(1997年11月経営破綻)より始まった一連の破綻劇で、当時潰れた会社はコンサルティングファームの人を結構雇っていたわけですが、結果論から述べれば彼らの戦略は役に立たなかったという
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