吉野作造(Wikipediaより:編集部)
読売吉野作造賞をいただいたご縁で、宮城県古川(吉野作造の生誕地)の吉野作造記念館にお招きいただき、講演をする機会をいただいた。せっかくなので「民本主義と立憲主義」という題名で、吉野について考えながら、話をさせていただいた。
吉野作造と言えば、1916年に『中央公論』に掲載された「憲政の本義を説いて其有終の美を濟すの途を論ず」における「民本主義」の主張が有名だ。今日の日本では、「アベ政治を許さない」の憲法学者が「立憲主義」者の代表であるかのように語られることが多い。だが、それとは異なる「憲政の精神的根底」である「民本主義」の思想は、非常に重要な意味を持っている。
「立憲」民主党の枝野幸男代表は、2017年衆議院選挙にあたって、次のように演説した。
「立憲主義は、確保されなければならないというのは、明治憲法の下でさえ前提でした。少なくとも、大正デモクラシーの頃までの日本では、立憲主義は確保されていました。戦前の主要政党、時期によって色々名前若干変化しているんですが、民政党と政友会という二大政党と言われていたそれぞれ、頭に「立憲」が付いていた。」(2017年10月3日)
こうした野党第一党党首の発言を見ても、「大正デモクラシー」に大きな影響を与えた吉野作造について考え直すことは、今日的な意味を持っていると言える。
戦後の日本では、吉野の「民本主
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国際的な立憲主義が日本にもあったことを、吉野作造から学ぶ
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