【映画評】女神の見えざる手
Miss Sloane [Blu-ray]
敏腕ロビイスト、エリザベス・スローンは、銃の所持を支持する仕事を断り、大手ロビー会社から、銃規制派の小さな会社に数人の部下を連れて移籍する。莫大な財力を誇る敵陣営に、卓越したアイデアと強気の決断力で立ち向かうエリザベスだったが、やがて彼女の赤裸々な私生活が露見し、さらには彼女の部下を巻き込んだ予想外の事件が発生。事態が悪化し、絶体絶命のピンチに陥ってしまう…。
政府や世論を影で動かす戦略のプロで天才ロビイストのヒロインの闘いを描く社会派サスペンス「女神の見えざる手」。ロビイストとは、特定の主張を有する個人または団体の利益を政治に反映させるために、 政党・議員・官僚などに働きかけることを専門とする人々のこと。主人公エリザベスは花形ロビイストで、真っ赤なルージュ、高級ブランドの服、ハイヒールといういでたちで、敵だけでなく味方さえも欺く戦略の天才だ。ワーカホリックで寝る時間も惜しんで働き、恋愛はエスコートサービスで合理的に済ませるという、あまりに好戦的なこのヒロインに共感するのが最初は難しいかもしれない。だが、したたかで巧妙な彼女の手段は時にダークでも、その信念は気高いことに気付いた時、エリザベスが“女神”に見えてくる。
演技派のジェシカ・チャステインが「ゼロ・ダーク・サーティ」よりさらにパワフルな女性を怪演に近い熱演で演じて魅力的だが、脇を
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