監査という言葉を聞いたことはあっても、具体的に何を指すのか答えられないという人は少なくないでしょう。監査とは何か、なぜ監査をする必要があるのか、また、どんな作業をするのかなど、誰かに聞かれた時、あなたは正しく答えられるでしょうか。今回はそんな監査について、ご説明します。
1)監査とは
監査とは何か、ざっくり説明してしまうと、決算書が正しいかチェックをすることと言えるでしょう。もう少し詳しく言うと、決算書の内容が正しいのか正しくないのかについて、会計士が意見することです。これを専門用語で、監査意見、保証と表現します。監査が何なのかを知らない人は、すなわち会計士がどんな仕事をしているのかについても知らないことが多いのですが、「会計士は監査意見を述べて、財務諸表の信頼性を保証するんだよ」なんて説明できたら、周囲から「この人は分かっているな」という目で見られるかもしれませんね。
ちなみに監査の意味を、決算書に不正がないかチェックをすることだと誤解している人も多いのですが、正確には監査は不正のチェックではありません。仮に決算書に不正があったとして、会計士が会社側に指導しても不正が行われ続けるのであれば、「この決算書は正しくありません」(不適正意見)という監査結果になることがあります。そのほか、会社が重要な資料を提出できない場合などは、会計士はチェックのしようがないので「この決算書が正しい
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