ものごとの動きがこれほど速くなると、しくみに対するわれわれの想像が、実際に機能しているしくみに追いつくまでに少々時間がかかるのはいたしかたない。ただ、これは非常に繊細な問題なので誤解を解いておく価値があるだろう。Apple(あるいはGoogleでもどこでも)は特別なフォルダーをもっていて、いけない写真は全部そこに保管してある、という噂。心配になるのは当然だが、幸いなことに実際そんなことは起きていない。
そういう会社が何をやっているかといえば、何らかの方法で写真の内容を分析することだ。彼らは高度な画像認識アルゴリズムを使って、犬やボートから人の顔まで何でも簡単に識別できる。
犬が検出されると、その写真に関連付けられたメタデータに「犬」タグを付加してシステムが追跡できるようになる。撮影時の露出設定、位置情報なども一緒に保存されている。これは非常に低いレベルで行われる処理なので、システムは犬がなんであるかは知らない。単に特定の数値(様々な視覚的特徴に対応している)に関連付けられた写真をとってくるだけだ。しかしこうすることで目的物を検索したときシステムは容易に見つけられるようになる)。
通常この分析はセキュリティー保護された「サンドボックス」の中で行われ、識別された内容はほとんど外へ出ない。もちろん特別な例外はある。例えばチャイルドポルノに関しては非常に特殊な分類システムが用意されており特
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