新政治局員メンバーの大きな特徴の一つは上海人脈が目立つことだ。常務委員入りした韓正・前上海市党委書記をはじめ、丁薛祥・党中央弁公庁副主任、 楊潔篪元外相、楊暁渡・党中央規律検査委副書記の計4人。山東出身だが学生時代以来、上海で過ごした常務委員の王滬寧・党中央政策研究室主任を含めれば、政治局員25人のうち五分の一の5人を占める大勢力だ。
これをかつて江沢民元総書記が率いた「上海閥」だと勘違いしてはいけない。実態はその逆で、習近平が最重要経済都市である上海の人脈を、江沢民の意向にかかわらず掌握したことを物語る。大きな権力構造の変化だ。習近平が中央に国家副主席として登用される前、わずか10か月滞在した上海で、すでに有能な人材に目を付けたことは見逃せない。
象徴的な人物が、政治局入りし、栗戦書に代わって秘書役を務める丁薛祥(55)と、要職であるインターネット統制の責任者で党中央宣伝部副部長の徐麟・中央インターネット安全情報化指導グループ主任(54)だ。徐麟は中央委員入りした。いずれも若く、将来が嘱望されている。二人とも一貫して上海勤務で、習近平が上海市党委書記時代、同市常務委員に抜擢した深い縁がある。
とりわけ丁薛祥は、上海時代から習近平の秘書役を務めており、信任が厚い。習近平が2013年12月28日、抜き打ちで北京市内にある老舗肉まんチェーン店「慶豊包子舗」月壇店を訪れ、一般客に交じって
習近平政権2期目の「新時代」的人事⑥上海人脈
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