今回は元リクルートのトップ営業であり、現在は営業強化のコンサルタントとして活動している リクルートマネジメントソリューションズの的場正人氏に、「今の新人・若手育成のあり方」について伺いました。
若手が伸び悩む「育成の構造不況」とは?
私は、いろいろな企業の教育をサポートする上で、15年位前からある変化に気が付きました。それはどこの企業に行っても「若手が育たない」「若手が辞める」という課題を抱えていることです。10社中8~9社からそのような話を聞くので、これは各企業の問題というより、世の中の構造的な問題だと思い、我々の社内でチームを作って研究をしてきました。
最初に「育成の構造不況」という要因をお話します。「育成の構造不況」というのは、以下の3つの環境が、若手が育ちづらい方向に変化しているという話です。一つ目が仕事の変化、二つ目が職場の変化、三つ目が若手そのものの変化です。
一つ目の仕事の変化とは、仕事がかつてないほど難しくなっているということです。買い手優位の時代が進み、お客様の要望はかつてなく高度・複雑化しています。それに加え、簡単な仕事はアウトソース、もしくは機械(IT)が代替し、正社員や社員には難しい仕事だけが残ります。
昔は、若手が成長するのにちょうどいい仕事が溢れていて、上司や先輩が「失敗なんか気にせずやっていいよ」
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