バロンズ:人気のVIXのショート取引、その先に見える混乱
バロンズ誌、今週のカバーは”ブラック・マンデー 2.0”を掲げる。1987年10月18日のブラック・マンデーから30年が経過し、コンピューター取引の存在感が以前より増してきた。クオンツ投資(コンピューターなどを駆使し高度な数量的分析を基にした投資)ヘッジファンドの運用資産は、2007年の4,990億ドルから2017年1〜3月期に9,330億ドルと約2倍も膨らんでいる。ルールに基づき運用される上場投資信託(ETF)は、約3兆ドルは拡大した。いわば、コンピューターで取引されている資産は数兆ドル単位に及ぶ。1998年のLTCM危機や2007年8月には、クオンツ投資で失敗した例もあり、後者は”quant quake(クオンツ地震)”と呼ばれた。今年の10月に何かが起こるのか、詳細は本誌をご覧下さい。
見逃せない取引が抱えるトラブルーThe Trouble With Those Can’t-Miss Trades.
「実に静かだ、静か過ぎる」——とは、ジョン・ウェインの”テキサスの幸運な男(The Lucky Texan)”などをはじめとした映画の名台詞だ。足元の市場環境も同様で、世界各国の株式市場は過去最高値を更新するか、最高値近くで推移するなかで、その上昇は異例なほどスムーズで5%の下落を経験しないままできている。国内政治の問題や国際間の地政学的リスクなど、織り込み済みなのか見向きもし
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