今日の日経夕刊に以下の記事が載ったことで、私は2010年に財務省の高官と彼の執務室で交わしたある議論を思い出した。
欧州委、EV電池版エアバス設立へ 来年初めに行程表 【ミュンヘン=深尾幸生】欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は11日、電気自動車(EV)用電池の欧州企業による大規模生産に向け2018年2月にロードマップを策定すると発表した。仏独などの航空機産業がひとつになって誕生したエアバスの成功を念頭に、欧州企業の知見を結集する「電池版エアバス」を目指す。EVの主要部材ではアジア企業が先行しており、地域間の主導権争いが激しくなりそうだ。 日本経済新聞
当時はまだ民主党政権だったが、「質の高いインフラ輸出」の議論は既に起きていて、「太陽光発電パネルの製造で日本は勝ち残れるか?そこに政府として輸出支援をすべきか」という話をした。彼は否定的だった。曰く「太陽光パネルは半導体シリコンウエファーの半製品のようなもの。品質での差別化などとてもできない。価格競争力で劣る日本企業に勝ち目はない。」
当時、世界シェアの首位の座をシャープとドイツのQセルズが争っていて、アメリカのファーストソーラーと残りの日本勢、すなわち京セラ・ソーラーフロンティア・サンヨー(後にパナソニックに買収される)・東芝がそれを追っていた。大規模な需要のある市場に立地する企業は強い。グリーンニューディール政策(ドイ
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欧州委EV電池版エアバス設立で始まる世界大競争
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