メルケル独首相は8日、ベルリンの与党「キリスト教民主同盟」(CDU)本部で姉妹政党でバイエルン州地方政党「キリスト教社会同盟」(CSU)と首脳会談を開き、その後開かれた記者会見で「ホルスト・ゼーホーファーCSU党首から要求があった難民受け入れ最上限の設定問題で妥協が成立し、人道的理由による難民受け入れを年間20万人以内に抑えることになった」と公表した。
▲難民政策で合意したゼーホーファー党首とメルケル首相(2017年10月8日、ベルリンの記者会見で、CDUの公式サイトから
メルケル首相が難民の受け入れで明確な数字を提示したことは今回が初めて。独週刊誌シュピーゲル誌は「一種の最上限ライトだ」(eine Art Obergrenze light) と報じている。「最上限」という言葉こそ使っていないが、実質的には最上限の設定を意味するからだ。なお、20万人の中には欧州連合(EU)や他の外国からの移民労働者の数は入っていない。
ドイツでは2015年、シリアやイラクなどから100万人以上の難民・移民が殺到した。メルケル首相は“難民歓迎”政策で受け入れたが、治安の悪化、テロの発生などを受け、ドイツ国民の間にメルケル首相の難民ウエルカム政策に批判の声が高まった。オーストリアとの国境を接するバイエルン州では難民の殺到に直面し、メルケル首相の難民政策に厳しい非難が飛び出した。ゼ-ホーファ
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