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中国の政治を理解するための視点④

自分たちの尺度で異なる文化を理解しようとしても誤解しか生まない。現在、日本メディアで広く行われている習近平政権への批評は、もっぱら「独裁強化」の文脈に偏っているように見受けられるが、それでは中国政治の現状が正しくは理解できない。前回触れたように、中国共産党の危機は、最高指導部の権力分散によって生じたと考えられており、その危機を救う唯一の方策として、総書記への権力集中が着実に進められている。権力集中は目的ではなく、手段として始まったことに留意すべきだ。
習近平が権力欲のために政敵を排除して独裁化を進め、あからさまに毛沢東と並ぶ権威を確立しようとしている---。しばしば目にするこうした見方は、皮相に流れており、政権の本質をとらえていない。時代背景や国際環境の違いを無視した、ステレオタイプに過ぎない。解りやすい、受け入れやすい言葉で大衆に迎合しているだけで、時代に対する責任感を欠いている。
中国の政治史では、独裁者による横暴の一方、権力が分散し、政治闘争が激化した末、大衆を巻き込んだ大惨事もしばしば経験してきた。分権=善、独裁=悪の短絡的なイメージだけでは、長い歴史と深い情念が刻まれたこの国の政治は見えてこない。良いか悪いかを論じても意味はない。習近平本人に聞けば、「ではほかにどうしろと言うのか」と答えるに違いない。
多くの中国人も強い指導者を望んでいる。好き放題に権力を振るい、公費で傍

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