FRB副議長辞職を表明したフィッシャー氏(Flickr:編集部)
FRBは6日、フィッシャー副議長が辞表を提出したと発表した。「個人的な理由」という。FRB理事からも退くそうで、完全にFRBの職を辞することになる。
スタンレー・フィッシャー氏は、米国とイスラエルの両国籍を持ち、前職はイスラエル銀行の総裁だった。バーナンキFRB議長やドラギECB総裁などを教えた大学教授だけでなく、世界銀行チーフエコノミスト、IMF筆頭副専務理事、民間銀行などで実務も経験している。指名した当時のオバマ大統領は、世界で最も優秀で経験豊かな経済政策の専門家のひとりとして広く認められていると語ったが、それに嘘偽りはないであろう。
バーナンキ元FRB議長やドラギECB総裁が一目置く存在であるフィッシャー氏の存在は、イエレン次期議長を補佐するだけの立場には止まらなかったと思われる。
FRBの舵取りはイエレン氏とフィッシャー氏が二人三脚で行ってきたとみられ、特に正常化の道筋をつけたのもフィッシャー副議長の働きが大きかったと予想される。そのフィッシャー氏が何故、任期を残してこのタイミングで退任するのであろうか。ちなみに任期は副議長としては2018年6月12日まで、理事としては2020年1月末となっていた。
フィッシャー副議長は8月に英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙のインタビューに応じ、米国政府が銀行規制の緩和に
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