「食卓」の常識を覆そう
わが家の食卓にカレーライスが登場することは滅多にありません。理由は簡単で、お酒が進まないから。妻はたまに食べたそうな顔をしますが、そこは調理担当の特権。気付かないふりをして好きな肴を並べます。
そんなぼくでも学校の食堂に行くとついついカレーを注文しちゃいます。春学期に通った明治学院は具のうまみがルーに溶け出したタイプ。適度な辛さもあって、講義前にサラサラッとかっ込むにはピッタリでした。
『経営学特講 イノベーションとクリエイティビティ』で学生の皆さんと議論をしたのは「その手があったか!」のつくり方。なにが真実か曖昧な世の中で「正解」のない問題に取り組まなければならないとき、どうすればいいのだろう?というお話です。そして期末試験には次のような出題をしました。
食品会社Mは「食卓にもっと笑い声を!」というビジョンのもと挑戦を続けています。さて、あなたがこの企業の社員なら、新たにどんな商品やサービスを開発しますか?
ターゲットのホンネと食品会社の技術。「食卓にもっと笑い声を!」という企業が目指す世界と現実。その二つの軸を行ったり来たりしながら答えを探します。正解なんてないこの問いに、学生諸君はどう立ち向かったのでしょうか?
今村さんが考えたのは「メニュー・ギャンブル」。「食卓が盛り上がらないのは、それが単に生きるための行為になってしまって
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