普通の人がAI(人工知能)という言葉を聞けば、「ああ、また何だかわからないものが出てくるのね?」というのが一般的な反応でしょう。最近は日常茶飯事のように耳慣れない技術用語を聞かされて、「これで世の中が一変する」などと脅かされ続けているからです。しかし、AIに限っては、その程度の認識では困るのです。本当に世の中の仕組みが、世界中で激変する可能性があるからです。
実は、世の中はここ三十年でも相当変わってきました。三十年前の人が、長い眠りから覚めて突然今の世の中を見たら、何に一番驚くでしょうか? 三十年前には影も形もなかったのに、今は人々の毎日の生活に欠かせないもの。それは「スマホやパソコン、タブレットからアクセスできる、種々のインターネットサービス」でしょう。他のことにはさして驚かなくても、これが人間の日常生活にもたらした変化には、心底驚くに違いありません。(そして、これに関連する技術の先端を走っているのは、米国と中国なのです。)
それでは、今から三十年後の人たちが一番驚くものは? 私は、それは「AIが可能とする様々なもの」という言葉に要約される事になると思います。その頃には、「え? そんな事もできるの?」という様なことが、人間がほとんど介在することなく、至るところで起こっていると思われるからです。
AIの開発競争
私は近著「AIが神になる日」の中で、「人間が、自分達より格段に賢く、且
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