今年に入ってから店舗数削減に踏み切るアパレルブランドが後を絶たない。大手百貨店チェーンの Macy’s は今年に入ってから63店舗を閉鎖し、1万人以上の社員を解雇した。Ralph Laurenは3年前にオープンしたばかりのニューヨーク5番街にある旗艦店の閉店を発表。Abercrombie & Fitchも年内に60店舗の閉鎖を決定した。
ハイブランドから百貨店、SPAまで業態を問わない店舗閉鎖のニュースが相次ぐ中、ある新しいビジネスモデルがアパレル業界を中心に消費財業界全体を席巻している。それが店舗を一切持たない、Direct to Consumer (D2C) という新しいビジネスモデルである。
Direct to Consumer とは
Direct to Consumer (D2C) とはその名前の通り、自ら企画、製造した商品をどこの店舗にも介すことなく販売するビジネスモデルのことである。同じような形態であるSPA(Speciality store retailer of Private label Apparel)と違うのは、店舗を持たず自社運営のECサイト上でのみ販売している点だ。
中間業者を極力省くことで工場から店舗までのよりシンプルなサプライチェーンを実現したSPAをベースに、店舗を運営する際にかかる費用も削減することで、質の高い商品を更にリー
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