オーストリアのヴォルフガング・ソボトカ内相は20日、「2016年麻薬犯罪報告書」(全64頁)を発表した。麻薬関連認知件数は前年比で10%増加した。同内相は特定の麻薬犯罪の拠点を監視強化し、寛容さを許さない厳格な取締りを継続していく意向を明らかにした。
▲過去10年間の麻薬関連法違反件数の動向(オーストリア内務省の「2016年麻薬犯罪報告書」から)
同国では過去10年間で麻薬関連法違反件数は2万4166件から3万6235件と増加。昨年は前年比で3328件増加した。ヘロイン68.9キロ、コカイン86.5キロ、カナビス1083キロ、エクスタシー2万9485錠、アンフェタミン類87.7キロ、メタムフェタミン類4.8キロがそれぞれ押収された。ちなみに、押収された麻薬の闇市場価格は約2600万ユーロと推定されている。
同国では麻薬関連改正法が昨年6月1日から施行済みだ。公共の場での麻薬取引を刑罰に処するなどの麻薬関連法を強化してきたこともあって、告訴件数は増加した。警察官は公共場所の麻薬取引拠点(Hotspots)で即対応できるようになった。
ここで急務となってきたのは麻薬取引にインターネットを利用し、ダークネット(Darknet)を通じて不法麻薬の取引、売買する件数が増加してきたことだ。連邦犯罪局は2015年3月、違法薬物などを売買するダークネット(闇サイト)対策作業部(タスクフォース)を設
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