Jリーグはいかにして復活を遂げたか? 立役者が明かすデジタル化の推進
昨年アジアに初上陸したマーケティング・コミュニケーションの祭典「Advertising Week」が、今年も東京で「アドバタイジングウィーク・アジア2017」として開催された。5月29日から6月1日の4日間、東京ミッドタウンには、ブランド、メディア、テクノロジーなど幅広いテーマを軸に世界から有数の経営者やCMOクラスのリーダーたちが集結。パートナー企業および団体数は昨年の50から64に増加し、約1万3000人が参加した。
2016年7月20日、Jリーグの話題が日本経済新聞の1面トップを飾った。英国のスポーツライブストリーミングサービス「DAZN(ダ・ゾーン)」と17年から10年間の放映権契約を結んだのだ。契約金額は約2100億円、年200億円ほどの計算となり、Jリーグの年間収入は倍以上となった。14年にJリーグチェアマンに就任した村井満氏は「海外のインターネット配信事業者がJリーグの動きに注目してくれていた」と語る。Jリーグの存在感を引き上げた、村井氏がその戦略を披露した。
選手の育成とブランディングの二つの切り口
1993年に開幕したJリーグは、現在J1からJ3の3リーグを擁し、全国54クラブまで裾野を広げている。しかし近年は入場者数や関心度が軒並み下がり、2008年と12年を比較すると男女どの年代でも関心度がマイナスに。男性で40%ほどだっ
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