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複雑すぎてつぶせない:『金融に未来はあるか』

経済ニュース

金融に未来はあるか:ウォール街、シティが認めたくなかった意外な真実
ジョン・ケイ
ダイヤモンド社
★★★☆☆

日銀審議委員の原田泰氏が「ヒトラーの戦時経済は正しかった」と発言して窮地に陥っているが、これは彼の持論である。リフレ派にとって需要不足を解決する手段は、戦争でもインフレでもいいのだ。しかし本書も指摘するように決済手段は電子化し、国債の金利はゼロに近いので「マネー」はほとんど無限にある。これが世界的に金利が低下する一つの原因だ。
したがって金融サービスは特別なサービスではないが、彼らは「決済機能の外部性」を理由にして、厳重な規制で新規参入を阻止している。その独占レントが、銀行の法外な利潤の源泉だ。かつて銀行はその特権を「金融工学」で正当化したが、これは金融危機で壮大な嘘であることが明らかになった。デリバティブと称する「金融イノベーション」は、各国の税制の鞘を取る節税商品にすぎない。
本書も指摘するように、資本主義の本質は鞘取り(裁定取引)である。大英帝国が世界を支配したのは「産業革命」のおかげではなく、新大陸に黒人奴隷を1000万人以上送り込んで植民地支配で搾取したからだ。イギリスが「産業資本主義」だったことは一度もなく、その富の源泉は昔から鞘取りである。シティの金融機関は、今もイギリスのGDPの2割を稼いでいる。
巨大な投資銀行がつぶせないのは金融サービスが特別だか

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