前編ではOisixの成長を支えるデータマーケティングの秘訣をお話いただいた。 後編では、ブランドが持つべきオリジナルな体験価値の重要性や、新しくCMTに就任した西井氏が考えるCMO・CMT論についてお話いただく。
――競合との差別化について教えてください。例えばamazonなど、翌日届くサービスにどうやって勝つか。そのような部分について、Oisixで工夫していることはありますか?
お客様の体験価値をいかに上げていくかではないでしょうか。今OisixではKitOisix(きっとおいしっくす)という商品が好評です。今までの有機野菜の購入動機は、子供に安全な食べ物を食べさせたいというものが多かったんですが、最近では料理をしなかった方でも料理ができるような状況をKitOisixで作っていくことを目指しています。そもそもOisixは「一般のご家庭での豊かな食生活の実現のために」というサービス理念を抱えており、そこから派生してできた一商品がKitOisixです。モノからコトへ、ではないですが、以前であれば「○○県のこんな生産者が作った大根」のような、顔の見える商品がスーパーなどで売られていました。ただ、お客さんは別に大根そのものを買いたいわけではない。美味しい夕食を作って家族に喜んでもらいたい、ただそれだけなんです。 amazonは基本的にモノを売るプラットフォームなので、ユーザーは検
コメント