生活保護家庭の進学で小さな一歩
今年に入って取り組んできた生活保護家庭の大学、専門学校への進学について、具体的な成果が見えてきた。
6月9日に閣議決定された『経済財政運営の基本方針(いわゆる骨太)2017』の「社会保障」の項目には、「生活保護世帯の子供の大学等への進学を含めた自立支援に、必要な財源を確保しつつ取り組む」という文章が入った。
各省は、『骨太』に実現を目指す政策を入れることで、次年度の予算編成の第一歩を踏み出すのが、この時期の年中行事になっている。『骨太』の作成には、予算の元締たる財務省も関与する。『骨太』に上記の文章が入ったことで、来年度、生活保護家庭の進学について、何らかの予算がつくことは確実になった。
私が問題としてきたのは、生活保護世帯の子どもは、世帯分離しなければ、大学や専門学校に進学することができないことだ。東京都23区の母一人、子一人の世帯の子どもが、大学か専門学校に進学すると、生活保護費の中から月額52,300円が減額される。これまでは、意欲や能力があるのに、親の生活苦を招きたくないと考えて進学を断念する若者が少なくなかった。
当初は、進学後一年か二年、世帯分離の猶予ができないかと考えたが、世帯分離そのものの廃止については政府の壁は依然として厚い。そこで、せめて子どもが同居している場合の住宅扶助の維持ができないか働きかけたところ、何とか実現に至りそうだ。すなわち、住宅扶助の子どもの加
コメント