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地方の多様性について、北京、上海、広東の三都市比較をしてみよう。
日本メディアは、中国に言論の自由がないと伝える。確かに共産党の宣伝部門が新聞・テレビを統制し、ネットを監視する専門セクションもできた。真実を伝えようとする記者には窮屈極まりない体制だ。理想を追い求める優秀な記者たちは、習近平政権になってさらに強化される統制にうんざりし、次々と職場を去っている。残念でしょうがない。もちろん、なお残る者、新たに理想を求めてメディア界を志す若者も、少なからずいることは忘れてならない。
だがこの三都市の比較から、中国における「言論の自由」の複雑さをうかがうことができる。
日本人に最もなじみが深いのは上海である。歴史的にも戦前・戦中には、共同租界の中に数万人に及ぶ日本人居住区が存在したし、改革開放後は日本企業が最も多く進出した。だから上海と言えば、国際的で、開かれた都市だとの印象を持つ。それは大きな間違いだ。メディア界では最も保守的な地であり、かねてから新聞の内容が最もつまらない、との陰口もたたかれてきた。
1949年の建国後、計画経済体制下において、上海はそれまで外資
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現地を知らずに中国を語る日本人たちにひと言⑦
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