日本は高齢社会に突入し、社会や産業の構造が大きく変化していく最中にあります。そんな中で各産業の担い手として注目を集めているのが、シニア世代。これまでのシニア世代の働き方といえば、勤めていた会社の嘱託社員になる、同業の会社に再就職する、といった“キャリアの延長線”にあるものが一般的でした。
しかし、最近では、起業・独立という道を含め、30~40年以上続けてきた仕事・産業とは異なる分野にチャレンジしている人たちが増えています。多様化するシニア世代の働き方について、これまで約7,000人ものシニア世代にキャリアアドバイスを行ってきた、リクルートキャリアの柴田教夫さんが解説してくれました。
「ものづくり日本」から「おもてなし日本」へ。
産業構造の変化も要因の1つ
私はこれまで長くミドル~シニア世代の方々のキャリアや価値観に向き合ってきました。2000年ごろまでは、“50代後半でリタイアし、あとは悠々自適な老後を送りたい”という人生設計が可能な方も多くいらっしゃいましたが、現在は、“65歳までは働きたい”、“元気なうちは働き続けたい”と考えていらっしゃる方が非常に増えています。
たった15年ほどでシニア世代の考えが大きく変化したのは、主に年金受給年齢の引き上げが原因。しかし、起業・独立も含めたキャリアチェンジを考える方が増えたのは、それだけが要因ではありません。
彼らが働き盛りだったバブル
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