メルケル氏の「同盟国に頼れぬ」発言、メモリアルデー直前の意味
米国は5月29日にメモリアルデーを迎え、休場です。
メモリアルデーとは戦没将兵追悼日であり、5月の第4週の月曜日と制定されています。その由来はこちらをご参照頂くとして、米国では戦没者への敬意を表しあちらこちらで星条旗がたなびく日です。
その直前の28日、メルケル独首相は「完全に互いを頼り合っていた時代は、ある程度終わった」と発言。しかも「ここ数日の経験(in the last few days)」からこうした考えにたどり着いたといいますから、7ヵ国首脳会合や北大西洋条約機構(NATO)首脳会議での生じた軋轢が影響したことは想像に難くありません。しかもメモリアルデーの直前での当てつけですから、ニューヨーク出身のトランプ米大統領に届いたかどうかは別として痛烈なジャブだったと言えます。
なぜなら、NY市にはメモリアルデーとドイツをつなぐ重要な記念碑が存在するのです。
ロウアーマンハッタン最南端部西側S Street Viaductに建つ米国商船隊員記念碑(American Merchant Marines Memorial)は、そのひとつです。第2次世界大戦中、ナチスのUボートがの米国商船を攻撃し米国商船隊員の多くが命を落とす悲劇が発生しました。ナチスは沈む船の被害者の写真を撮影し、その絶望的な姿が記念碑のモチーフとなっています。
かなり生々しい描写は、見る者の心を奪うこと必至。
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