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書評「絶望老人」

経済ニュース



絶望老人 [単行本]
新郷 由起
宝島社
2017-02-23
タイトルだけ見て、NHKが日曜夜に視聴者を恐怖のどん底に叩き落とした特集「老人漂流社会」を連想する人も多いかと思うが、中身はそこまでハードモード人生なものではない(というか宝島はタイトル釣りすぎ!)。
もちろん一部に絶望気味の人も出ては来るが、大半はどこにでもいるごく普通の老人たちのインタビュー集だ。
余談だが、メディアが老人とか格差社会をテーマに特集を組むときは、たいていとびっきり強烈なインパクトのケースを紹介するものだ。なぜなら、その方が視聴者に受けるから。それが悲惨であればあるほど、視聴者は自らの相対的な豊かさを実感して安心できる。「大変だなあ、可哀想だなあ」と口に出しつつも、心の底では「自分はああはならない」と分かっているから、しばらくすればきれいさっぱり忘れてしまえる。
だから、ああいう格差とか貧困の特集というのは何も解決しないし、何かの参考になるということもない。所詮はエンタメなのだ。
筆者は以前から「普通の老後を迎えた普通の老人に、今、何が起こっているのか」ということに非常に興味があったのだが、本書はそういう意味では最良の一冊と言えるかもしれない。
普通に結婚して子供も巣立った後の老人から、独身のままリタイアして一人暮らしする老人、家族はいるものの自分の意思で縁を切った老人、河川敷でホームレス

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