となりのトトロと子どもの「遊び方創造」 — 船水 誠
スタジオジブリの映画『となりのトトロ』で、サツキとメイとお父さんがクスの木に挨拶に行き、帰りにお父さんが急に「家まで競争!」と言って走り出すシーンを覚えていますか?楽しそうに走り出すサツキと、追いかけるメイ。
別のシーン、メイが一人で庭で花を摘んで遊んでいて、机に向かって仕事中のお父さんに「お父さん、お花屋さんね」といって花を置きます。忙しそうだったのにお父さんはその可愛らしい花とメイの行為を見て微笑みます。
「歩いて帰る」が「かけっこ」という遊びなり、「一人で花を摘む」が「お花屋さんごっこ」になることで、何気ない行動が更に楽なりますね。
実は、こうした遊びを創り出す行為が、価値のあるプロダクトやサービスをつくる力になるということをご存知ですか?私は、「アプリSUM!」という知育アプリを開発したのですが、これも計算機をおもちゃにしてみようというコンセプトで考えついたものです。
私の幼少期は、近所の子供達がほどんど自分より年下で、毎日のように「兄貴」と遊ぼうと集まってくる年下の子どもたちといっしょに過ごすことが多く、定番の鬼ごっこや高おに、色おに、缶蹴り、ダルマさんが転んだなどをして遊びました。遊びの種類はあっても、毎日やっているとさすがに飽きてくるもので、「え〜、また缶蹴り?」と文句をつけてくる弟分たち。だから、缶蹴りとだるまさん転んだを合体して「だるまさん缶蹴り」をしたり、全く
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