受動喫煙防止法の実施を望む人は多い。気持ちはわかる。私もタバコの煙は苦手だし、ルールを守らない喫煙者に日々悩まされているからだ。しかし、だからといって「法で禁じよ」というのは短絡的な発想であるとも思う。健康被害や不快感を理由にタバコの規制が行われれば、次はアルコールが対象になるだろう。酒の臭いや泥酔者の振る舞いを不快に感じている人は多く、飲酒による犯罪や飲酒運転も多数発生している。いつ「過剰飲酒防止法を制定せよ!」という声が上がっても不思議ではない。
そして一度こうした規制が行われれば、砂糖入りの飲料やスイーツ、塩分、肥満、釣り、犬の散歩、楽器の演奏、登山、住宅のイルミネーションといったものに対しても健康被害や不快感を理由に法的な規制が検討されるかもしれない。行きつく先は、国民同士が法によって互いの趣味や嗜好品を規制しあう息苦しい社会。そんな未来、私は嫌だ。
趣味や嗜好品は、それをたしなむ者が自制心を持ち他者に迷惑を掛けないよう配慮しなければならない。これを怠ると、いつ規制の対象になってもおかしくない時代になった。そして、いまタバコがその最前線にいる。だからこそ、喫煙者には以下の点について知ってもらいたい。法によって(それ自体は合法であるにもかかわらず)趣味や嗜好品が規制される悪しき前例になってしまわないよう、強い自制を望む。
無茶な論理を振りかざさない
喫煙規制の話になると「喫煙
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喫煙者に知ってもらいたいこと
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