NHK番組公式サイトより(編集部)
NHKの朝の連続テレビ小説「ひよっこ」の舞台は茨城県である。私の両親が茨城出身であり、「ひよっこ」の時代(昭和39年、1964年)の頃の私は6歳、夏休みなど両親の実家に遊びに行ったが、まさにあの田舎の風景であり、あの茨城弁であった。ドラマにあった肉の代わりに魚肉ソーセージの入ったカレーライスも食べた記憶が残っている。
「ひよっこ」の主人公の父親は東京に出稼ぎに言っている間に失踪してしまうが、当時の農家の長男は出稼ぎに行ったり、次男や三男は集団就職等で都会に働きに出ていた。当時の東京は東京オリンピックを控えて、新たなインフラが整備されて大きく変わろうとしていた。「ひよっこ」の主人公の父親は霞ヶ関のビル工事をしていたが、当時、東海道新幹線や首都高速道路、東京モノレール、そして黒四ダムといった大型の公共工事が次々に行われていたのである。高度成長を迎えたことで税収も増加し、むしろ需要超過傾向となっていたことで財政面からの刺激を与えないようにと、1965年当初予算までは均衡予算が組まれていた
しかし、東京オリンピックが始まった1964年10月ごろから景気は急速に冷え込み、後退局面に入った。中小企業の倒産が増加し、株価も下落、企業収益も減少し、それが顕在化したのが1964年の後半となった。
1965年に入ると、サンウエーブや山陽特殊製鋼など大手企業の破綻が相
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