世の中には、上司に対する悪口や批判的な言説であふれかえっています。私も小さいながら会社を経営しており、嫌われ上司の一人かもしれません。これだけ頑張っても部下にやいのやいの言われてしまうとは、上司とはいかに辛い仕事かと実感します。
もちろん上司の側にも問題があるために、このような状況になっているところもあります。最も不思議なのが、部下に対する各種ハラスメントに関するもの。これだけコンプライアンス重視の世の中になっているのに、なぜバカなパワハラ・セクハラ上司はいなくならないのでしょうか。(文:人材研究所代表・曽和利光)
「直言されない上司」がダメになるのは当然
きみミニスカ履いてきなさい
どんな上司であっても、会社内では何らかの権力、権限を持っています。最も大きなもののひとつが「人事権」や「評価権」です。この権限は部下にとって、自分の人生を大きく左右させられる可能性すらある絶大な力とも言えます。
昇進できなかったり望まない異動を命ぜられたりするのは、部下にとってとても怖いこと。上司を恐れて直言を躊躇するようになることは、ある意味自然なことと言えるでしょう。
しかし、このことは上司の「成長」にとって大変なマイナスになりうるのです。ハラスメントのみならず、様々なダメ上司の言動は「フィードバックのない環境」で生み出されます。人は他者からフィードバックを受けることによって、様々なことを改善し、
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