勘定合って銭足らず
毎月支払日が近づくと落ち着かなくなりませんか。支払いが滞ると、企業の信用問題です。なぜ資金繰りが厳しいのかの原因を考え、潤沢な資金がなくてもできる資金繰りの方法を探っていきましょう。
企業の業績を判断できる損益計算書は、売り上げから仕入れや経費を引いて、どのくらいの利益が出たかわかるものです。損益計算書が赤字になると不安になりますが、黒字だから安心かというとそうでもない場合も。
たとえば、「売り上げは立ったけれど、回収が2カ月後になってしまう」というような場合です。そんなとき、経費や仕入れ代金が支払えなくなると、「勘定合って銭足らず」となり、下手をすると「黒字倒産」という事態を招いてしまうこともあります。
原因1(掛け売り、掛け仕入れが一般的な日本の商習慣)
「勘定合って銭足らず」になる原因は、売掛金の回収時期と、仕入れ代金の支払い時期、支払手形の決済日がうまく連動していないことにあります。日本の商習慣では、商店など一般消費者を相手にしている場合を除き、掛け売り、掛け仕入れが一般的です。
開業したての会社の場合、社会的信用が不足しているために、仕入れは現金で、売り上げは掛け売り上げ(売掛金の発生)というケースも少なくありません。この状態で漫然と支払いを行っていると、いずれ資金繰りが大変になっていくでしょう。
具体的に見てみましょう。
今月の売り上げが100万円あ
コメント