写真は向谷匡史氏。ブログより。
金を無心する相手がいたとする。このように嫌な相手を断るにはどうしたらいいだろうか。「どのように断るか」は人間関係の基本であり同時に最終目標でもある。しかし、嫌な相手は断りにくい場合もある。どのように対処すべきだろうか。
この問いに対して、わかりやすい答えがあるので紹介したい。『考える力を育てる 子どもの「なぜ」の答え方』の著者であり、浄土真宗本願寺派僧侶、保護司、日本空手道「昇空館」館長も務める、向谷匡史(以下、向谷氏)の見解である。
最初に“なぜ嫌か”を理解する
――最初に、「なぜ、断れないのか」を真剣に考えなくてはいけない。向谷氏は次のように問いかけるそうだ。
「お金の話に例えるとわかりやすいでしょう。道場で稽古の休憩時間に雑談をしていたときのことです。話の成り行きで、こんな問いかけを子どもたちにしたことがあります。『クラスメートから100円貸してと頼まれたとき、貸すのが嫌だった場合に堂々と断れるかい?』」(向谷氏)
――「断れる」と明確に答えた子供は少なかったようだ。「堂々とは断れない」「100円だったら貸しちやうかも」、そのような答えが大半をしめていた。理由をたずねると、次のようなものが多かった。
「理由を問うと、『断ったら悪口を言われるかもしれない』『100円だから』と同調しているものが多かったです。平気でモノを頼んでくる人というのは、断り
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