ここ何回か、米大統領選とからめてアメリカの話を書いてきたが、昨年秋に中南米カリブを旅した話が途中で終わっていて、せっかく遠くまで行ったので、2回に分けてアルゼンチンとブラジルの印象を記しておきたい。アルゼンチンはスペイン語圏であることから、アルゼンチン人=スペイン系と思われがちだが、現代史を辿ると、ヨーロッパ系アルゼンチン人の多くはイタリアからの移民の子孫だ。アルゼンチンの人口は約4000万人だが、他の民族との混血も含めれば、そのうちイタリア系は約3000万人で74%を占める。19世紀末から20世紀初頭にかけて、ヨーロッパのなかでもとりわけ貧しいイタリア南部から、大量の移民が港湾労働者として活況に沸くブエノスアイレスに押し寄せたことで、アルゼンチンはイタリア本国(人口約6000万人)に次ぐ「(スペイン語を話す)イタリア人の国」になったのだ。
Source: ダイアモンドオンライン
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