金正男氏殺害容疑で拘束されたリ・ジョンチョル容疑者も「痩身」だ(マレーシア警察公表画像より:編集部)
「金正男氏暗殺事件」が報道されて以来、暗殺された正男氏を改革派、開国派と見なし、北朝鮮最高指導者・金正恩朝鮮労働党委員長をその改革を阻止し、粛清を繰り返す凶悪な独裁者という色分けで報道する傾向が見られる。多分、簡単にいえば、その区分けは大きくは間違っていないのだろうが、金正男氏(45)は決して改革派の英雄でもないし、正恩氏の「新年の辞」を読めば分かるように、彼も「国民生活の向上」を忘れているわけではない。ただし、34歳の正恩氏の「国民」が貧困下に喘ぐ路上の通常の国民ではなく、かなり抽象的な主体国家の「人民」という概念が強いのではないか。
韓国「聯合ニュース」(日本語版)は19日、正男氏暗殺の主犯と受け取られている北国籍のリ・ジョンチョル容疑者(46)がマレーシア警察に逮捕され、連行される写真を掲載していた。リ容疑者の目は異様に攻撃的な光を放っていたが、かなり小柄の人物だ。マレーシア市内のマンションに住んでいるリ容疑者は通常の北国民とは違い、特権階級に属する人間の一人だろう。同氏が対外工作機関「偵察総局」に所属し、正男氏を暗殺した主犯ではないかと受け取られている。
「正男氏暗殺事件」の全容解明まで時間がかかるだろう。そこで当方が欧州で目撃してきた北の特権階級の面々のプロファイールを読
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