【映画評】マリアンヌ
ALLIED-VERTRAUTE FREMD [CD]
1942年、カサブランカ。極秘諜報員のマックスとフランス軍のレジスタンスのマリアンヌは、ドイツ大使を殺害する重大な任務につく。敵の目を欺くために夫婦を装った二人は、危険な任務を通して親密になり、その後、ロンドンで再会。強く惹かれ合った二人は結婚し、子どもも生まれて穏やかな家庭を築く。だが、マリアンヌは愛するマックスにも打ち明けられない大きな秘密を抱えていた…。
戦時下で運命的に出会った男女の過酷な運命を描くラブ・ストーリー「マリアンヌ」。美男美女が演じる情熱的な愛から、後半は一転、愛する妻への疑惑をはらすために苦悩する心理サスペンスへと転じる。ブラッド・ピットといえば、最近では、映画そのものより私生活のスキャンダルが大きすぎた感があるが、本作では、戦争が恋を生み、同じ戦争が愛を奪おうとする物語をダンディーかつセクシーに演じて存在感を示している。デビュー時には外見の良さばかりが注目され、その後はあえて“汚れ役”を選んで出演していた時期もあったブラピだが、50歳を過ぎて、こんな美男美女でなければ成立しない映画に堂々と出演するところをみると、いろいろな意味で一皮むけたのかもしれない。無論、国際的に活躍するオスカー女優のコティヤールの知的な美しさもまた絶品で、特に、40年代のクラシックな衣装に身を包んだ様は、「カサブランカ」のイング
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