福島第一原発の「廃炉資金」積み立てを東京電力に義務づける、原子力損害賠償・廃炉等支援機構法の改正案が2月7日、閣議決定された。これは原発の圧力容器の中に残っているデブリと呼ばれる溶けた核燃料を2020年代に取り出すことを東電に義務づけ、その廃炉費用8兆円を積み立てるよう求めるものだが、そんな莫大なコストをかけて「廃炉」にする必要があるのだろうか?
デブリを取り出すより「石棺」のほうが合理的
そのデブリの動画が先日、初公開されたが、圧力容器の下の空間に黒い塊のようになってこびりついている。デブリは圧力容器から漏れた可能性もあるが、格納容器の中には封じ込められている。昨年、GEPRでも報告した通り、原子炉は冷温停止状態にあり、放射線は依然として強いが暴走する危険はなく、今はほぼ安定した状態である。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=N5HSjqiVj8o&w=450&h=300]
最大の問題は、この冷却水を福島湾に排出できないことだ。その原因は冷却水の中のトリチウムが完全に除去できないためだが、そのレベルは自然界と変わらず、健康に影響はない。海外ではそのまま海水に出しており、国内でも他の原発では出しているが、福島だけは政府の指導で出せないため、100万トン以上が貯水タンクで保管されている。
デブリを無害化するもっとも簡単な
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