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「彼は英雄ではなく、犠牲者だった」

経済ニュース
ドイツの首都ベルリンで12月19日、クリスマス市場で起きた「トラック乱入テロ事件」について、これまで判明した捜査結果(暫定)をまとめておく。捜査で新たな情報が明らかになった一方、メディアで報道されてきた情報が一部間違いだったことも判明した。
▲トラックがクリスマス市場に乱入(独民間放送N-TVの中継放送から、2016年12月19日)
捜査結果で驚いたことは以下の2点だ。
①独「トラック乱入テロ事件」の犠牲者数が12人と2015年7月14日に発生した仏ニースの「トラック乱入テロ事件」の85人より少なかった理由は、ポーランド人のトラック運転手がテロリストのチュニジア人アニス・アムリ容疑者のクリスマス市場突入を阻止するために格闘した結果、トラックは60メートル走った後、左側に急きょ折れて止まったからだと報じられてきた。そのニュースが伝わると、ポーランドでは運転手は英雄と受け取られた。
トラック運転手の命がけの抵抗があったと報じられると、ドイツ国民の中でもトラック運転手に報奨金とドイツ連邦功労勲章を与えるべきだという声が高まっている。オンラインで署名運動が始まったほどだ。なお、トラック運転手( Lukasz U )の葬儀は12月30日、出身地のポーランド北西部のシュチェチン市で挙行された。
遺体の司法解剖の結果、運転手は事件発生(クリスマス市場突入)3時間前に頭部をピストルで射殺されていた

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