【研究コラム③】「利益追求」と「自然との共生」を両立できる？： 何のために働き、何のために企業を経営するのか？自然の摂理と一致したとき矛盾は消える

　現代の経営者の多くが、ある種のジレンマに苦しんでいる。それは、「人を大切にしたい」「持続可能な社会をつくりたい」と願いながらも、現実には「数字を出さなければ会社が続かない」というプレッシャーにさらされているからだ。　社員の幸福も社会への貢献も大切だが、利益がなければ理想は語れない。その現実が、経営者を矛盾の中に閉じ込めている。　しかし本来、「利益」と「共生」は対立する概念ではない。むしろ、長期的に見れば、両者は同じ方向を向いている。自然の摂理に照らせば、それは明らかである。　自然界では、すべての存在が互いに支え合って生きている。樹木は土に栄養を返し、虫や菌はその循環を支える。表面的には競争があるように見えても、実際には「全体の調和」を維持するための絶妙なバランスが保たれている。もし、ある種だけが独占的に繁栄すれば、生態系は壊れ、その種自身も生き残れない。　つまり、「共生」とは、単なる優しさや理想論ではなく、「持続的な繁栄の条件」そのものなのである。　企業も同じである。短期的な利益を優先しすぎれば、社員は疲弊し、顧客は離れ、社会からの信頼を失う。だが、社員・顧客・地域・環境との共生を大切にすれば、やがてその信頼がブランド価値を高め、長期的な利益を生み出す。自然界と同じように、「与える循環」が経営を支える。続きをみる
Source: Note 起業ニュース

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