2025年春、日本の食卓を支える米が一部店舗から姿を消した。価格は上昇し、消費者の不安が広がる中で、政府と流通業界の説明は「需給は安定している」という一点に集約されている。しかし、現場の声に耳を傾けると、見えてくるのはもう一つの風景だ。◆ 供給は「ある」のか、「届いていない」のか農林水産省は、今回の事態について「全体の需給は安定している」との立場を示している。また、卸売業者や流通関係者からも、「買い占めや価格操作といった行為は確認されていない」という説明がなされている。一方で、全国の小売店や精米業者からは次のような声が上がる。 • 「例年通りの仕入れができていない」 • 「希望数量の7割程度しか卸されない」 • 「価格の提示が一方的で、交渉の余地がない」こうした状況が一部地域や店舗にとどまらず、広く報告されていることから、単なる「誤解」や「混乱」と片付けるには無理がある。◆ 「見えにくさ」が生む不信米の流通は、生産者と消費者の間に多数のステップとプレイヤーが存在する。卸業者、集荷業者、JA(農協)、倉庫業者、ブレンド精米業者—続きをみる
Source: Note 起業ニュース
見えにくい米、見えにくい構造―「米騒動」と供給不安が問いかけるもの―

コメント